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自家感作性皮膚炎Q&A

自家感作性皮膚炎の治療でステロイドを使うべきか否か?

 

自家感作性皮膚炎の治療は「ステロイド外用薬」が主流となります。

皮膚科を受診して「自家感作性皮膚炎」と診断されると、ほとんどのケースでステロイドの軟膏が処方されると思います。

でも、ステロイドにあまり良い印象をもっておらず、使用をためらっている人も多いのではないでしょうか?

実は私もそうでした。

ステロイドを塗るか否か何度も自問自答して悩み、結局は中途半端な使い方をしてしまって余計に皮膚炎の苦しみを増加させてしまいました。

そこで、自家感作性皮膚炎の治療でステロイドを使うことについて、私なりの考えを記しておこうと思います。

ステロイドはこわい薬なの?

私がなぜステロイドの使用をためらったか…。
それは、ステロイド=こわい薬、と思っていたからです。

当時の私の、ステロイドに対するイメージは下記のようなものでした。

  • 依存性がありやめられなくなる
  • 耐性があるので使用を続けると効きが悪くなり薬の強度が上がっていく
  • 塗るのをやめるとリバウンド症状が出る
  • 皮膚が黒くなる

私がステロイドにこのようなイメージを抱くようになったのは、アトピー持ちの母と弟の影響です。

私の母と弟は、1年中アトピーのかゆい湿疹に悩まされ、家には絶えず皮膚科の処方袋があり、テーブルの上にはいつもステロイドのチューブがゴロゴロ転がっていました。

特に弟のアトピーは重度で、赤ちゃんのころから酷い湿疹、アトピー特有の“耳切れ”などがあり、30代後半になった今でも体のあちこちの皮膚が赤い状態です。
会うといつも本当に気の毒になります……。

ステロイドを塗ってもその効果は一時的で、塗るのをやめると再びアトピーが出てきます。
なので、母も弟もステロイドと一向に縁を切れません。
今後もおそらくずっとこのままなんだと思います。

彼らのそんな姿を見て、ステロイドに対し疑心暗鬼になった私は、ステロイドのことをあれこれ調べてみました。
すると、脱ステロイドで苦しんだ人のブログなどがたくさんヒットし、それらを読んだ私はすっかりステロイド恐怖症に陥ってしまったのです。

「私は何があっても絶対にステロイドは使わない!」と頑なに思っていました。

※脱ステロイドとは?

ステロイド軟こうの使用をやめ、漢方薬や食事療法、その他の方法を用いながら自然治癒力で皮膚炎を治そうとすること。

ステロイドの役割

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でも、この自家感作性皮膚炎を通して、私はステロイドに対する考えを改めました。

確かに、使い方を間違えるとステロイドはこわい薬になることもありますが、皮膚疾患に対してステロイドほど効果的に、しかも素早く炎症を止めてくれる薬はほかにありません。

軽い皮膚炎程度でステロイドを長期間にわたって常用するのは良くないと思いますが、自家感作性皮膚炎のような激しい皮膚病に対してはこのステロイドの効能は大いに利用するべきではないか?と、今はそう思っています。

ステロイドの役割は、炎症を抑えて皮膚の状態を改善すること。

ステロイドの効き目は即効性があり、皮膚の状態を劇的に回復させてくれます。
自分で体験して本当に驚きました。

自家感作性皮膚炎は全身性の湿疹と強いかゆみで、心身ともにダメージの大きい病気ですから、掻き過ぎて皮膚炎をさらに悪化させたり精神を病んだりするくらいなら、ステロイドを使用してそれらを未然に防ぐ方が体全体で見ればプラスになるのでは?と思うんですよね。

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ステロイドの副作用って実際どうなの?

とはいえ、いろいろ怖いウワサの絶えないステロイドの使用をためらうのは当然です。

実際のところ、ステロイドの副作用はどんなものなのでしょうか?

ステロイドについては、さまざまな皮膚科のWebサイトにくわしい説明が載っているため、それらの記事を引用しながら見ていきたいと思います。

ステロイド依存症になる?

ステロイドを使い続けても依存症になることはない とされています。

ただし、アトピー性皮膚炎などの慢性的な皮膚疾患の場合は、ある一定の使用量で湿疹をコントロールして「生活の質=QOL」を上げることを目的とするため、ステロイドを長く使い続けるケースが多いとのこと。

ステロイドを一度使うとやめれらなくなる
ステロイド依存症になる ×

ある一定量(strongクラスで月300g以上)を超えなければ全身的副作用は出ないとされています。

(中略)

炎症の酷い皮疹や慢性化した湿疹では、急性期の強い炎症が治まった後も、しばらく皮膚の中には炎症がくすぶり続けますので、ステロイド外用剤をいきなり止めずにしばらく使い続ける必要があります。

特にアトピー性皮膚炎治療においては様々な悪化因子により炎症が再燃してしまうこともしばしばあるため、ステロイド外用剤を完全に止めることを第一の目的とせず、まずは、ある一定量以内で皮疹をコントロールして皮膚を良い状態に保ち、快適に日常生活を送れるようにしていくことをステロイド外用剤治療の目標とした方が良いでしょう。

※引用元:ステロイド外用薬の作用と副作用・種類 – 大田区大森駅 | 大木皮膚科

アトピーは体質なので、ステロイドをやめるという発想よりもステロイドを利用して小康状態を保っていくという考え方になるだと思いますが、治療が長期にわたる自家感作性皮膚炎にも同じような考え方が必要になるのでは?という気がします。

アトピーとちがって自家感作性皮膚炎には必ず終わりが来ますから、いつかはステロイドをやめられる日が来るので、依存症や「やめられなくなるのでは?」といった心配はあまり必要ないのかもしれません。

耐性ができてしまう?

使用を続けるとそのうち耐性ができて薬が効かなくなっていく……というのは、私の誤解だったようです。

ステロイドが効かなくなってどんどん薬の強度が上がっていってしまうのは怖いと思っていたのですが、それは取り越し苦労のようですね。

よく脱ステロイドのサイトに書いてあるようなステロイド依存症・ステロイド依存性皮膚といったものはなく、だんだん利かなくなってしまうこともありません。

※引用元:ステロイド外用薬の作用と副作用・種類 – 大田区大森駅 | 大木皮膚科

よく心配されるのはステロイド軟膏は使っているうちに効きが悪くなってきて、だんだん強い薬が必要となり、止められなくなってしまうという不安を訴える方も少なくありません。

表皮細胞は約30日で入れかわってしまい、薬が効かなくなる耐性が生じることはありません。

また、体の中で常に作られて重要な働きを続けているホルモンですから、ある細胞がホルモンの作用に慣れてしまって効果がなくなってくるようなことが本当におこるとしたら私たちは生きていけないはずです。

また、炎症が治まれば止めることができますし、きちんと使用していれば、使用するステロイド軟膏の量はだんだんと減ってきます。

※引用元:大田区北糀谷 原口小児科クリニック|小児科、アレルギー科|アトピー性皮膚炎 Q&A

使用をやめるとリバウンド症状が出る?

医師の指示を守らずステロイドを中途半端に使ってしまった場合、治まりかけていた炎症がふたたびぶり返すことがあり、それをステロイドのリバウンドだと思う人が多いようです。

通常はステロイド外用剤を使っていてリバウンドを起こすことはありません。

炎症の強い皮疹や慢性化した皮膚病変では、ステロイド外用剤を使って炎症が多少収まり痒みが退いた後も、かさかさ、ぷつぷつしている間は皮膚に炎症が残り続けています。

この時点でいきなりステロイド外用剤を止めるとちょっとした刺激、汗などで痒みが再燃してしまいますがこれはリバウンドとは言いません。

※引用元:ステロイド外用薬の作用と副作用・種類 – 大田区大森駅 | 大木皮膚科

ただ、調べていたら以下のような記事を見つけました。

ステロイド剤を皮膚に塗ると、一度、体内に吸収され、1か月位かけて体から抜けていきます。

数日ごとに塗ったとしても、抜けきらないうちにまた塗ってしまうので、ステロイド剤が体の中にたまっていきます。

このようにステロイド剤の塗布を続けていると、自分のステロイドホルモンがサボってしまい、自己調節力が弱くなります。

このような状態でステロイド剤をやめると、ステロイド剤が1か月くらいかけて徐々に抜けていくのですが、ホルモンの自己調節力が弱っているのが数か月かけてゆっくり改善していくものですから、当分の間、ステロイド不足が続きます。

それがリバウンドといわれるもので、アトピー性皮膚炎の激しい悪化状態を招きます。

※引用元:ステロイド剤の依存性とリバウンド | 渋谷皮フ科クリニック (しぶたにひふか)

ステロイドを薬として使用した場合に一番困るのは体の中の副腎がステロイドホルモンをつくるのをサボってしまうようになってしまうことです。

軟膏として外用する場合にはこのような心配はないのですが、他の病気でステロイド薬を長期に飲み薬として使用した場合には副腎の働きが悪くなって、いざというときに大切なステロイドホルモンを作れなくなってしまうと本当に困る場合があるのです。

軟膏ではこのような副腎抑制は起こりません。

また、内服などの全身投与でおこる成長を抑制したり、骨が弱くなったり、白内障になったり、胃潰瘍が出来やすくなったりなどなど、全身性の副作用はステロイド軟膏をきちんと使っている場合にはおこりません。

※引用元:大田区北糀谷 原口小児科クリニック|小児科、アレルギー科|アトピー性皮膚炎 Q&A

つまり、ステロイドを使っていると、体の中の副腎がステロイドホルモンをつくるのをサボってしまう恐れがあるということですね。

下の引用では、「軟膏ではこのような副腎抑制は起こりません。」とありますが、上の引用では、「ステロイド剤の塗布を続けていると……」と書いてありますので、どちらが正しいのか気になるところですが、ステロイドにはこのような副作用の可能性があるということは頭に入れておいた方が良さそうです。

皮膚が黒くなる?

皮膚が黒くなるのはステロイドの副作用ではなく、炎症が治まっていく過程の皮膚の変化というのが本当のところだそうです。

皮膚の炎症が酷かったり慢性化した部位にステロイド外用剤をしっかり使っていくと炎症・赤み・痒みがおさまり治ってくる課程で必ず皮膚は黒ずんでカサカサしてくるので、これを副作用と勘違いしてステロイド外用をやめてしまう方がいます。

痒みが止まってカサカサして黒ずんでいる場合は、まだ治る途中であり皮膚の中に炎症がくすぶっていますので、いきなりステロイド外用剤の塗布をやめずに1日1,2回と外用を続ける必要があります。

炎症がくすぶっているときにある黒ずみはステロイド外用を継続していくと段々に薄れて普通の柔らかい皮膚に戻っていきます。

ステロイドを継続してどんどん色が付いてしまうことは通常ありません。

余りに炎症が強いと皮膚に傷跡を残したり炎症後色素沈着・色素脱失という形で残ってしまうこともありますが、これはステロイド塗布とは無関係に起こる現象です。

※引用元:ステロイド外用薬の作用と副作用・種類 – 大田区大森駅 | 大木皮膚科

(ステロイドを)使用したから黒くなるのではありません。
炎症のあとが一時的に黒くなることがありますが、時間がたてば薄くなっていきます。

日焼けのあとに肌が黒くなるように、皮膚は赤くなると次に黒くなります。

ステロイドで炎症を抑えることで赤みが消えて黒くなってきますが、日焼けのあとが一生残らないように、ステロイドを使ったあとの黒さも時間とともに消えていきます。

※引用元:ステロイドの話 | えいご皮フ科 奈良

ステロイドは正しく使うことが大事

ステロイドへに対する怖いイメージは、ほとんどが私の誤解だったようです。

ステロイドの毒が体の中に蓄積すると言う「脱ステロイド療法」を主張する人たちやアトピービジネスの人たちがよく言うようことですが、ステロイドは毒ではなく、人間の身体にとって重要なホルモンなのです。
体の中に蓄積なんかしません。

ステロイド軟膏を止めると悪化するというのは体の中に蓄積していない何よりの証拠であると考えられます。

※引用元:大田区北糀谷 原口小児科クリニック|小児科、アレルギー科|アトピー性皮膚炎 Q&A

とはいえ、ステロイドにはこれだけ劇的に皮膚を改善させるパワーがあるのですから、かなり強い作用を持つ薬であることは確か。

自己流で使うのではなく、用法用量をしっかり守って使うことが大切だとしみじみ思いました。

皮膚科の医師が指摘するステロイドの副作用は、以下のようなものです。

薬の吸収がよい顔面高齢者の皮膚に、長期間にわたって強いステロイドの塗り薬を使用し続けると血管が浮いたり、皮膚が薄くなることがあります。
そのために塗り薬を休む期間を設けたりしながらうまく使っていくことが大事です。

※引用元:ステロイドの話 | えいご皮フ科 奈良

実際におこりうるステロイド軟膏の重要な副作用は次の2つです。

1】 皮膚の萎縮、血管拡張

特に問題になるのは顔面の酒さ様皮膚炎です。
強いステロイド剤を顔面に長期に使用した場合に顔が真っ赤になってしまうことがあります。

顔面に使うステロイドは皮膚萎縮をおこしやすいのでランクを落とすなど注意が必要です。
現在ではプロトピック軟膏をうまく使うことで完全に回避できます。

2】 皮膚の感染の誘発

にきびや毛嚢炎などの皮膚の感染症がおきやすくなることはあります。
水いぼなども出来やすくなるといわれますが、カサカサした皮膚はウイルスや細菌に対する抵抗力も落ちるので、必ずしもステロイドのせいとは言えないと思われます。

※引用元:大田区北糀谷 原口小児科クリニック|小児科、アレルギー科|アトピー性皮膚炎 Q&A

ステロイドを使う以上は、このような副作用があることはしっかり知っておきたいですね。

まとめ

ステロイドは、正しく使えば皮膚疾患に非常に有効な薬であることは確かです。

ステロイドの副作用を抑えて効能を最大限に高めるためには、必要以上に怖がってむやみに避けるのではなく、医師の処方を守って正しく使うことが重要です。

自家感作性皮膚炎をステロイド無しで治療するのは、まさに拷問と言えるほど辛いことですから……。
当時の私にもっとステロイドに関する正しい知識があれば、あれほど苦しむことはなかったのに……と悔やまれます。

ただ、人それぞれ考え方はちがいますから、中にはやはりステロイドを使わずに治療したいという人もいるかと思います。

その場合は、かゆみとの壮絶な闘いになりますので、以下の記事などを参考にしていただければと思います。

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